ニチアスは、1896年(明治29年)に創業した「保温・断熱」分野のパイオニア的存在とも言える会社。現在の工場や住宅に多く採用されているロックウール保温・断熱材の量産に日本で初めて成功するなど、多くの功績を残している老舗の東証1部企業です。
ここでは、ニチアスの事業の特徴、排ガス処理装置のタイプ、具体的な排ガス処理製品の特徴などをご紹介。工場や設備の排ガス処理担当者の方は、ぜひ参考にしてください。
「保温・断熱」を大きなテーマとし、関連する様々な分野の様々な事業を成長させてきた老舗のニチアス。東証1部に上場する大手企業として知名度の高い同社ですが、追求している技術は、ひたすら地球環境の保全に貢献する6つの技術です。
6つの技術とは、具体的には「シール」「断熱」「防音」「耐火」「耐食」「クリーン」のこと。これら6つの技術を120年以上かけて深化させ、ニチアスは主にプラント向け工事・販売、自動車部品」、工業製品、建材、高機能製品という5つの事業分野を生み出しました。これら事業分野から生み出される具体的な製品や技術は、今や航空宇宙分野にも採用されています。
関連事業における様々なプラント・装置などを設計・製作しているニチアスですが、その高い技術力を背景に高いクオリティで定評のある排ガス処理装置「ソルベントクリーン」を開発。クオリティの高さに加えランニングコストの低さなどから、多くのプラントで採用されている排ガス処理装置です。
「ソルベントクリーン」の大きな特徴の一つが、多くの排ガス処理装置が苦手とする「大風量・低濃度の排ガス」を効率良く処理できること。この効率性がランニングコストの低下にもつながっています。
また、高い性能の一方で設計は比較的シンプルなことから、メンテナンスが容易なことも「ソルベントクリーン」の人気の理由。万が一対応できないトラブルが発生しても、最寄りの営業部や視点まで電話で問い合わせれば、迅速に対応してくれる点も大手企業ならではです。
「ソルベントクリーン」の納入分野の内訳は、液晶分野が約30%、塗装分野が約25%、半導体分野が約20%、印刷分野が約15%、その他の分野が約10%。各分野の合計納入実績は、実に2,000台を超えています(2020年3月31日現在)。工場排ガス装置としては、十分な納入実績と言って良いでしょう。
排ガス処理は、除害すべき物質や対応方法によって、適した装置が変わってきます。そんな時に会社や排ガス処理装置をどう選べばいいのか、具体例と共に解説します。
長年かけてニチアスが研究・蓄積してきたハニカム形状フィルターの技術を活かし、それまで困難とされてきた「大風量・低濃度のVOC含有排ガスを小風量・高濃度に濃縮する装置」として誕生したソルベントクリーン。従来からある処理装置とハイブリッドさせることで、さらに効率の良い排ガス処理を可能にします。
型式 (SCB-) |
処理風量 (Nm3/min) |
寸法(mm) 長さ×幅×高さ(L×W×H) |
概算重量 (t) |
1220 | ~200 | 2100×1550×1650 | 1.2 |
1940 | 350~500 | 2100×2250×2350 | 1.7 |
2650 | 650~900 | 2100×3000×3125 | 3.5 |
3550 | 1200~1600 | 2100×3900×4150 | 5.2 |
4200 | 1700~2300 | 2100×4550×4800 | 7.0 |
型式 (SCB-) |
処理風量 (Nm3/min) |
寸法(mm) 長さ×幅×高さ(L×W×H) |
概算重量 (トン) |
1220 | ~200 | 650×1550×1650 | 0.8 |
1940 | 350~500 | 650×2250×2350 | 1.3 |
2650 | 650~900 | 650×3000×3125 | 2.8 |
3550 | 1200~1600 | 650×3900×4150 | 4.3 |
4200 | 1700~2300 | 650×4550×4800 | 5.7 |
社名 | ニチアス株式会社 |
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所在地 | 東京都中央区八丁堀1-6-1 |