白煙や紫煙の原因にもなりうるミストについて、その発生の仕組みや処理における注意点、対策などを紹介します。
ミストは主に、スプレイノズル等より発生するものだけではなくガス中に含まれる粉塵や埃など、他の物質と同伴して発生します。中には、メッキ設備から発生するクロム酸ミストや、表面処理設備から発生する硫酸ミストなどもあります。これらは腐食性が強く、光化学スモッグを引き起こす物質にもなりうるため、正しく処理することが求められます。
工場の煙突から放出されたときの温度と湿度の条件や、ミストに含まれる水蒸気の量によっては、白煙や紫煙を引き起こす場合があります。
また、工場内の機械加工工程などで発生する微粒子や熱によって引き起こされるミストはオイルミストと呼ばれます。
工場内で発生するオイルミストは、工場の作業員の健康状態や製品の歩留まりを悪化させる要因となりますので、こちらも同じく注意が必要です。
排ガス処理は、除害すべき物質や対応方法によって、適した装置が変わってきます。そんな時に会社や排ガス処理装置をどう選べばいいのか、具体例と共に解説します。
他にも、電気集塵や遠心分離でもミストの分離・除去は可能です。電気集塵は汚れた空気の中に含まれる各種ダストの微粒子に電荷を与え、集塵極に引き寄せることで微細なダストやミストを捕集する方法です。
遠心分離とは、遠心力を発生させて固体と液体を分離させる、または互いに溶け合わない比重の異なる液体と液体を分離させる方法です。比較的大きなミストを除去できるのが特徴です。