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スクラバー

代表的な排ガス処理方式である乾式と湿式の概要を含めて、スクラバーという排ガス処理装置に関する基礎知識をわかりやすくまとめてみました。どのような排ガス処理をするのか、製品選定の要点を理解しておきましょう。

スクラバーの特徴

スクラバーとは、各種工場や処理設備などが稼働する際に生じる排ガス(ばいじん粒子や有毒ガスなど)を、安全な状態にして外部排出するための装置。スクラバー自体を排ガス処理装置や排ガス洗浄装置と呼ぶこともあり、大気汚染防止装置の一種といった方がいいかもしれません。
また、工場の排ガスと一口にいっても、その設備の種類や取り扱う物質などによって性質は異なるもの。その状況にマッチした排ガス処理をする必要があります。
その点、スクラバーには複数の処理方式があり、メーカーや製品によって除去対象ガスを明示しているものがあるなど、目的や利用シーンに合わせた製品選択が可能です。

スクラバー対応のメーカー一覧-種類別紹介-

メーカーによって取り扱いのスクラバーが違うため各種類ごとに紹介していきます。

その中でも以下の条件に沿った会社を調査して該当する会社をピックアップしていますので是非参考にしてください。

上部比較表ではガスの対応数が多い会社を3社ピックアップします。

条件

混合ガスや大量のガスを除去したいなら

ハイポテック

ハイポテックスクラバー導入事例
引用元HP:ハイポテック公式HP
https://hipotech.co.jp/
plant/product01/product3/
index.php#catego_nav_top
対応ガス種類数 9
詳細 塩化水素、フッ化水素、臭化水素、二酸化硫黄 二酸化窒素、硫化水素、アンモニア、トリエチルアミン、硫黄酸化物

スクラバーの設計・施工の実績が豊富で、各種工場に設置する大型の「充填スクラバー」やマイクロ化学プラント向けの「マイクロガススクラバー」を軸に、現場の要望に合わせたスクラバーを1つ1つオーダーメイドで設計・製作しています。

ハイポテックの
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少ない排気ガスのみ除去したいなら

三貴製作所

三貴製作所スクラバー導入事例
引用元HP:三貴製作所公式HP
https://www.sanki-s-s.jp/
scrubber/index.html
対応ガス種類数 5
詳細 塩化水素、フッ化水素、アンモニア、硫黄酸化物、窒素酸化物

プラントのニーズに応じた大型・小型の多彩なスクラバーを用意している三貴製作所ですが、中でも特に小型スクラバーが得意分野。湿式・乾式のそれぞれから、多くの自社オリジナル製品を展開しています。

三貴製作所の
公式HPをみる

メンテナンスフリーの処理なら

日東化工機

日東化工機スクラバー導入事例
引用元HP:日東化工機公式HP
http://www.nitto-kakoki.co.jp/
kankyo03.html
対応ガス種類数 3
詳細 塩素ガス、硫酸ミスト、クロム酸ミスト

同社の技術を結集した「無充填・気液混合式 PBスクラバー」は、メンテナンスもほとんど必要ない手間要らずの排ガス装置。PB気液混合方式によるガス液接触の向上により、スクラバー本体のコンパクト化も実現しています。

日東化工機の
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充填スクラバー

ハイポテック:コストと耐蝕性の両立が叶うスクラバーメーカー

対応ガス種類数 9
詳細 塩化水素、フッ化水素、臭化水素、二酸化硫黄 二酸化窒素、硫化水素、アンモニア、トリエチルアミン、硫黄酸化物

東京八丁堀に本社を置くハイポテック。1997年に創業して以来、環境プラントエンジニアリング事業を専門分野とし、様々な業界に向けて高性能な排ガス処理設備・排水処理設備の提供を行ってきた会社です。

特にスクラバーの設計・施工の実績が豊富で、各種工場に設置する大型の「充填スクラバー」やマイクロ化学プラント向けの「マイクロガススクラバー」を軸に、現場の要望に合わせたスクラバーを1つ1つオーダーメイドで設計・製作しています。

ハイポテックの公式HPをみる

無充填式スクラバー

日東化工機:低ランニングコストの無充填スクラバー

対応ガス種類数 3
詳細 塩素ガス、硫酸ミスト、クロム酸ミスト

1935年に創業した脱臭・洗浄・排ガス処理装置などの製作を専門とする日東化工機。東京、千葉、埼玉、栃木などの他、中国上海にも拠点を展開するグローバルな老舗企業です。

同社の技術を結集した「無充填・気液混合式 PBスクラバー」は、メンテナンスもほとんど必要ない手間要らずの排ガス装置。PB気液混合方式によるガス液接触の向上により、スクラバー本体のコンパクト化も実現しています。対象設備は化学プラント、メッキ工場、研究施設、半導体工場など。

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小型スクラバー

三貴製作所:ポリプロピレン製のスクラバー/型打ちの装置あり

対応ガス種類数 5
詳細 塩化水素、フッ化水素、アンモニア、硫黄酸化物、窒素酸化物

1968年に創業し、以来一貫して地球環境問題に関連した各種製品作りを行ってきた三貴製作所。スクラバー、ドラフトチャンバー、ダクト、空調関連のメンテナンスなどを主力業務とし、国内外に広くサービスを提供している会社です。

プラントのニーズに応じた大型・小型の多彩なスクラバーを用意している三貴製作所ですが、中でも特に小型スクラバーが得意分野。湿式・乾式のそれぞれから、多くの自社オリジナル製品を展開しています。

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集塵式スクラバー

ミウラ化学装置:水処理・ガス処理ともに出来る専門メーカー

対応ガス種類数 記載なし
詳細 不明

大阪府堺市に本社および本社工場を構えるミウラ化学工業。1953年の創業以来、工業用ろ過装置、水泳プール用ろ過装置、排水処理装置、排ガス処理装置、脱臭装置など、環境対策に関連した製品のみを一貫して提供している会社です。

多彩な排ガス処理装置の中で、一般排ガス処理装置のカテゴリから除塵+ガス吸収装置の「トレイスクライバー」、除塵装置の「スキースクラバー」、排ガス吸収装置の「セミスクラバー」を用意。カスタム設計、据付工事、アフターサービスまで対応しています。

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ベンチュリー式

セイコー化工機:型打ちの装置を取り扱うスクラバーメーカー

対応ガス種類数 記載なし
詳細 不明

セイコー化工機は、1952年に創業した老舗の工業関連製品企業。主に、ポンプ、送風機、排ガス処理装置、耐食化学装置、脱臭装置、白煙除去装置などの設計、製作、施工を行っている会社です。

環境関連の工業製品を主力事業としていることから、スクラバーの取り扱い実績も豊富。回転式スクラバー、ハイブリッド荷電式スクラバー、ベンチュリースクラバー、特殊ガス処理スクラバー、エコ回転体式スクラバーなど、現場のニーズに応じた様々な製品をリリースしています。

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排ガス処理は、除害すべき物質や対応方法によって、適した装置が変わってきます。そんな時に会社や排ガス処理装置をどう選べばいいのか、具体例と共に解説します。

排ガス処理装置の選び方を知る

湿式スクラバーの概要やメカニズム

湿式スクラバーとは、洗浄液や水を使って排ガス処理を行う装置です。主な方式である充填式、無充填式、サイクロン式、ベンチュリー式の4つについてを紹介します。

充填式スクラバー

複層化した充填材にシャワーをかけて排ガスを通過させる方式です。ガスと液の接触面積を大きくし、ガスの吸収効率を上げるのが特徴。充填式スクラバーは樹脂や塩ビの充填剤を採用している製品が一般的ではありますが、熱ガスの処理に強みを持つスクラバーだと独自素材を使っているケースも見られます。
注意点としては、充填物の交換コスト、メンテナンス費がかかること、充填物部分での閉塞の恐れがあることなどが挙げられます。

無充填式スクラバー

無充填塔式スクラバーは排ガスと水や薬液を混合して汚染物質を取り除き、その汚染物質を水で洗い流すことによって排ガスが浄化されます。接触媒体がないことで、洗浄塔内の圧力を削減できることと、充填材の交換・洗浄の手間を省けるのが特徴です。ただその分性能は充填式に比べて劣ります。

サイクロン式スクラバー

サイクロン式スクラバーは、装置内で渦流を発生させ、気液分離を行う仕組みです。充填材、多孔板の設置が必要なく、粉体や汚れによる目詰まりの心配がないのが特徴。比較的大きなダストの捕集ができるのもメリットと言えます。摩耗すると性能が低下するので、メンテナンスは定期的に行いましょう。

ベンチュリー式スクラバー

ベンチュリー式スクラバーは、管の縮流部に加圧した水を供給し、流れてきたガスで水を微粒化することで、粒子を捕集する仕組みです。装置粒子の捕集効率が高く、電気集塵やフィルター集塵に匹敵する性能を有しています。

乾式スクラバーの概要やメカニズム

乾式スクラバーとは、吸着剤を使ったフィルターに排ガスを通すことで汚染物質などを吸着させて、安全な状態の排気を行う装置です。吸着剤の代表格は活性炭で、微細な細孔に物質を吸着させる特性を利用したものです。活性炭吸着塔とも呼ばれる乾式スクラバーは、使用するにつれて汚染物質が溜まっていくこともあり、フィルターはカートリッジ式で交換しやすい構造になっている製品もあります。
除去したい物質によっては水に溶けにくいものもあり、こうしたケースでは湿式スクラバーよりも乾式スクラバーがベターです。乾式スクラバーは活性炭によって成り立っていると言っても過言ではないでしょう。

まとめ

スクラバーは排ガス処理装置を代表するプロダクトで、排ガス処理装置=スクラバーとして表現されるケースもあるほど。 一方、スクラバーの処理方式は乾式・湿式をはじめ複数の方式があり、さらに用途や利用環境による選定ポイントの違いもあることを理解しておきましょう。

また、スクラバーに限らず、排ガスを処理する方法は様々です。どの方式が自社に合っているか分からない、どこの会社に問い合わせればいいか迷っている方はトータルで排ガス処理の課題を解決できる会社に依頼するのがおすすめです。

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