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清掃工場

清掃工場は、様々な場所で発生したゴミを収集して焼却処理したり、再利用可能な資源を分類したり、処理によって生じた残渣の無害化を行ったりと、人々の安全や地域の環境を守るために様々な作業を行っている施設です。このページでは、清掃工場における排ガス処理施設の重要性などについてまとめています。

清掃工場の排ガス処理設備の特徴

清掃工場では様々な有害物質が発生する

清掃工場では日常的にゴミを焼却したり、有害物質を除去したりといった作業が行われています。そのため、例えば燃えるゴミを燃焼させて発生するガスに対処したり、煙に含まれている粉塵や悪臭などを予防したりと、様々な対策も考えなければなりません。

また、清掃工場では汚水問題や騒音・振動といった問題もあり、常に多角的な視点で排ガス処理や環境対策が検討されていることもポイントです。

清掃工場の排ガス処理設備

ゴミを燃やすことで発生する塩化水素や窒素酸化物、硫黄酸化物のようなガスの他にも、煙に含まれる細かな粉塵や焼却灰、さらには温室効果ガスとして知られる二酸化炭素など、清掃工場において意識すべきガスの種類も多様です。

そのため、清掃工場において導入される排ガス処理設備は、例えば有害物質を無毒化したり、粉塵をフィルター除去したりといった単発の作業を目指しているものでなく、全体的な環境対策を前提として構築されていることが一般的といえます。

当然ながら、清掃工場の規模や持ち込まれるゴミの量、種類などによっても適切な排ガス処理設備は変わってくるため、排ガス処理の導入時にはまず清掃工場の規模や稼働目的などを明確化しなければなりません。

清掃工場で発生する排ガス中の有害物質

排ガス中の有害物質には、ばいじんや硫黄酸化物(SOx)、窒素酸化物(NOx)、塩化水素、水銀、さらにダイオキシンなどがあります。

排ガスの処理方法

排ガス処理の方法は、除去すべき有害物質や設備の目的に合わせて選択します。

減温塔

ゴミを燃やして発生したガスは高温の状態にあり、そのままでは集塵装置などにダメージを与えてしまうかも知れません。そこで、高温に熱されたガスを冷却することが必要です。

また、冷却することで水蒸気を回収するといったことも可能となります。

その他、ガスを冷却することでダイオキシンの再発生を防ぐといった目的も重要です。

ろ過式集じん器(バグフィルター)

粉塵を除去するためのフィルター(濾過装置)を搭載した集塵機です。フィルターには、ばいじんを除去できる布フィルターだけでなく、ダイオキシンを分解・収集する「触媒フィルター」なども採用されています。

洗煙設備

排ガスと洗浄水(苛性ソーダ及び液体キレート)を吹き付けて、硫黄酸化物や塩化水素、水銀といった除去を洗い流す設備です。

触媒反応塔

バグフィルターや洗煙設備で除去しきれなかった窒素酸化物を、触媒の力によって除去するための設備です。

触媒はそれ自体で反応を生じさせるものではありませんが、排ガスとアンモニア水との反応を活性化させて、窒素酸化物の一部を窒素ガスに変換し、有害物質の濃度を下げることができます。

排水処理

上記の各設備では水や洗浄水、薬液などが利用されており、つまり排ガス処理では必ず同時に汚水が発生します。

汚水は大きく灰汚水と洗煙汚水の2種類がありますが、濾過や凝集沈殿などの処理を経てから排出しなければなりません。

清掃工場の排ガス処理設備の事例

各メーカーで取り扱っている清掃工場の排ガス処理設備を紹介します。

耐熱セラミック集塵装置(ミウラ化学装置)

苛性ソーダを使った湿式洗浄方式によって、特に塩化水素と硫黄酸化物を除去するための設備です。

耐熱セラミック集塵装置
画像引用元:ミウラ化学装置株式会社(https://www.miura-eco.co.jp/reference/exhaust/exhaust01/ref201604_20/)

(ミウラ化学装置)について詳しく見る

ストーカ式焼却炉(タクマ)

廃熱ボイラやエコノマイザ、減温塔、さらにバグフィルターや脱硝反応塔などが一体となった排ガス処理設備付きの焼却炉です。

ストーカ式焼却炉
画像引用元:株式会社タクマ(https://www.takuma.co.jp/product/msw/stoker_msw.html)

まとめ

清掃工場では各工程において多種多様な有害物質や有毒ガスが発生し、さらには悪臭や騒音といった問題も生じます。

効果的な排ガス処理設備の導入を実現するには、除去する物質が何なのか、どの工程を担当させたいのかなど、最初に目的を明確化しておくことが肝要です。