PFCガスについてをまとめています。PFCガスとはどのような特徴を持つガスなのかや、地球温暖化への影響、PFCガスの対策等についてそれぞれ掘り下げていますのでPFCガスについて興味のある方はご覧ください。
PFCガスとはパーフルオロカーボンガスのことです。
炭素とフッ素が結合したフロガスの一種で、CF4、C2、F6、CHF3、SF6、NF3等数多くの種類があります。
難燃性で浸透性が高い点から人体への影響は少ないものの、素の特性や大気中での寿命の長さから地球温暖化効果が確認されていることから、環境への悪影響が懸念されています。
主に半導体やFPD製造工程のエッチング、戦場に使用するフロンガスの一種で、近年では環境への悪影響から、地球温暖化ガス、温室効果ガスの一種として紹介されるケースもあります。
国際協定や法律によって使用制限が課せられている一方、国際的な半導体需要の高まりを受け、環境との両立が大きなテーマとなっています。
PFCガスは地球温暖化に悪影響を及ぼすことが確認されています。
温室効果ガスとして知られているのは二酸化炭素ですが、PFCガスは二酸化炭素の100倍から1000倍、あるいは1万倍の温暖化効果があるとも囁かれており、さらには大気寿命も1万年と長期間に及ぶことから、地球環境に長らく大きな亜景況を与えることが懸念されています。
このような地球温暖化への懸念から1997年に開催された「国際気候変動枠組条約第3回締約国会議」で定められた京都議定書でも、削減対象ガスとしてPFCガスが記載されています。
PFCガスは京都議定書でも削減対象ガスとして指定されています。つまり、「使うだけ使って何もしない」は通用しません。使用するのであれば、それ相応の対策が求められるのですが、PFCガス対策としては主に下記の方法が挙げられます。
真空度、プラズマパワー、ガス流量比等のクリーニングの条件を調整することで、PFCガスの使用量の削減が可能です。また、これらを行うことでPFCガスの使用量だけではなく購入費用の軽減効果も見込めることから、PFCガス対策の初期段階として用いられることが多い手法です。
地球温暖化効果の高いPFCガスではなく、他のガスを使用するという選択肢もPFCガス対策の一環です。温暖化計数の小さいガスやエッチングの際に温暖化効果に寄与しない反応消費率の高いガスを代替することでPFCガスの抑制が可能です。
企業にとっては大きな出費を強いられたり、あるいは新たなガスの確保のために流通環境等を見直す必要に迫られますが、PFCガスは国際的に使用量の削減が求められているものなので、自社だけの事情ではなく、当事者意識を持つことが求められます。
そもそもPFCガスはクリーニングやドライエッチングの排出ガスですが、近年は排出ガスを分解し、日温暖化ガスとする除外装置が登場しています。PFCガスの問題は地球温暖化効果の高さにあります。
つまり、地球温暖化効果を取り除くことができれば問題はありません。除外装置を導入するのであればコストの問題もありますが、クリーニングの見直しや代替ガスを探すことなく、これまで同様の環境を維持することができます。