静電気によって排ガスに含まれる粉塵やミストなどの極微細な浮遊物を分離除去することができる電気集塵装置について、その特徴や装置の種類、主な用途などを紹介します。
電気集塵による排ガス処理は、静電気による仕組みを利用して行われます。
粉塵やミストなど、極微細な物質が浮遊している排ガスの中にコロナ放電をして、浮遊物に電荷を与えて電界を加えることで静電気を発生させます。排ガスが高温や高圧でも機能し、通風損失が極めて小さい装置という点も電気集塵の特徴。
集塵対象となる粉塵は種類も大きさも問わず、粒子が極小であっても効果を発揮します。排ガス処理装置として見ると、送風機など動力に関連するランニングコストを抑えられるのもメリットのひとつといえるでしょう。メンテナンス面で見ても比較的点検や保守作業が容易な装置です。
排ガス処理は、除害すべき物質や対応方法によって、適した装置が変わってきます。そんな時に会社や排ガス処理装置をどう選べばいいのか、具体例と共に解説します。
電気集塵装置には湿式と乾式、2種類があります。
湿式電気集塵装置とは、放電によって集塵極板に付着した粉塵などを水によって洗い流す仕組みを持っています。集塵極板を自動洗浄できる装置という点で、メンテナンスの手間が軽減でき、集塵効果の維持にも役立つなど、プロダクトとして長期間継続使用しやすいのも特徴です。
乾式電気集塵装置は洗浄機能を持たない分、槌打装置によって放電極と集塵極板に振動を与えることで付着した粉塵などをふるい落とす構造となっています。
これらを見ると、ボイラーや焼成炉といった高温となる設備の排ガス処理装置としてニーズが高いことがうかがえます。
排ガスに混じっている粉塵などを、静電気を発生させることによって付着させて分離除去するのが電気集塵装置。湿式と乾式の2種類があり、様々な物質を集塵できる上に、比較的送風量を抑えられるといった特性を持っています。
また、電気集塵に限らず、排ガスを処理する方法は様々です。メーカーごとに対応できる方式や製造する装置も異なるので、自社に合った処理方法を見つけるようにしましょう。排ガス処理装置を製造するメーカーを以下にまとめていますので、参考にしてみてください。