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バグフィルター

排ガスに含まれる粉塵などをフィルターによって分離除去するバグフィルター。そのバグフィルターを備えた排ガス処理装置の特徴及びメリット・デメリットを紹介します。

バグフィルターのフロー図
引用元:株式会社マツシマ メジャテックHP(https://www.matsushima-m-tech.com/technical-information/solution_117.html)

バグフィルターの特徴

バグフィルターは、フィルターに含塵ガスを通すことにより粉塵などの分離除去を行います。
フィルターに用いられる素材はポリエステルやポリプロピレン、ポリアミドなどが多く見られますが、木綿や羊毛といった天然素材を採用した製品もあり、排ガスが高温化するような装置では耐熱ナイロンやガラス繊維を使うなど、用途などに合わせた素材の使い分けがなされています。
フィルターの形状や装置としての構造も様々。円筒形や平板形のフィルター、ろ過工程が一室の装置もあれば、複層化されている装置もあります。 含塵ガスのろ過方法も拡散や重力、慣性衝突、さえぎりと複数の方式があり、製品選定においては導入目的とのマッチングをしっかり検討する必要があるでしょう。

排ガス処理は、除害すべき物質や対応方法によって、適した装置が変わってきます。そんな時に会社や排ガス処理装置をどう選べばいいのか、具体例と共に解説します。

排ガス処理装置の選び方を知る

バグフィルターのメリット

バグフィルターのメリットは、フィルターの素材バリエーションをはじめ、適用範囲の柔軟性が高いことがメリットと言えます。
高音な排ガスや、極めて微細な粉塵でも、その分離除去対象に適したフィルターの装置を選ぶことにより、排ガス処理の実現という目的を達成できます。
他にも、排ガスのダスト濃度の変動に排気濃度はさほど影響を受けないこと、ダストの再飛散を抑えられる、触媒が搭載可能といった点もメリットといえるでしょう。

バグフィルターのデメリット

処理する排ガスに含まれる粉塵の分離除去という点で、バグフィルターによる排ガス処理装置は大型になってしまう傾向があります。
また、圧力損失の変動が大きくなってしまうという特性、フィルターが目詰まりしやすく、集塵力が落ちやすいこと、フィルターの清掃・交換に手間・コストがかかることもデメリットと言えます。 利用環境では、露点以下となる状況での運転には適さず、吸湿性が著しいダストを含む排ガスだと意図した分離除去ができない可能性もあるので注意しましょう。

まとめ

バグフィルターによる排ガス処理装置は、バグフィルター自体の素材やスペック次第で集塵効果が決まるもの。導入する工場に合わせて製品選定する際も、粉塵の分離除去がメインなら候補のひとつとして検討してもいいでしょう。

また、バグフィルターに限らず、排ガスを処理する方法は様々です。メーカーごとに対応できる方式や製造する装置も異なるので、自社に合った処理方法を見つけるようにしましょう。排ガス処理装置を製造するメーカーを以下にまとめていますので、参考にしてみてください。

排ガス処理を依頼できるメーカー一覧