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臭気とは

工場から発生する臭気に関連する基礎知識として、悪臭防止法が定める特定悪臭物質や臭気指数について簡潔にまとめてみました。工場運営に関連する規制地域・規制基準、脱臭装置で使われる技術なども紹介します。

臭気を構成する物質

工場などの事業所から排出する悪臭について規制する法律は悪臭防止法。その中で、特定悪臭物質として指定されているものは以下の22物質となります。

アンモニア、メチルメルカプタン、硫化水素、硫化メチル、二硫化メチル、トリメチルアミン、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ノルマルブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、ノルマルバレルアルデヒド、イソバレルアルデヒド、イソブタノール、酢酸エチル、メチルイソブチルケトン、トルエン、スチレン、キシレン、プロピオン酸、ノルマル酪酸、ノルマル吉草酸、イソ吉草酸

これらに加えて、人間が嗅覚によって臭いを感じるものについては、臭いの強さを意味する臭気指数が高いと規制対象となります。これはいわゆる悪臭に限ったものではなく、 “いい香り”とされる臭いであっても、臭気が強ければ規制対象に含まれます。

排ガス処理は、除害すべき物質や対応方法によって、適した装置が変わってきます。そんな時に会社や排ガス処理装置をどう選べばいいのか、具体例と共に解説します。

排ガス処理装置の選び方を知る

臭気の注意点

悪臭防止法は規制地域や規制基準を都道府県知事あるいは市長が管理して、行政措置などは市町村長が行います。
工場で排ガスの臭気対策をする場合、所在地の自治体における規制地域及び規制基準をまずは確認しましょう。規制基準は敷地境界線と気体排出口、排出水の3項目について数値設定されているので、基準をクリアするための装置を設置する必要があります。
また、規制の運用は基礎自治体である市町村単位で行われます。特定悪臭物質の濃度や臭気指数を測定して、基準をクリアしていない場合、改善勧告や改善命令といった行政措置を出されるケースもあります。

臭気への対策技術

排ガス処理装置で有害物質などを分離除去することで、それらが発する臭気の抑制にもつながりますが、ここでは工場などで導入される脱臭技術にフォーカスして説明します。以下に脱臭装置で採用されている脱臭方式の一部をピックアップしてみましょう。